簿記2級を目指して!

合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記Ver.5.0 (よくわかる簿記シリーズ)

合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記Ver.5.0 (よくわかる簿記シリーズ)

ミクシイの「簿記コミュニティ」を拝見していて、これが評価が高かったので購入。浮気者馬超でありました(>_<)
【テーマ1:一般商品販売】
「商品販売の期中処理(三分法)」
   三分法→商品の販売を・仕入勘定(費用の勘定)
             ・売上勘定(収益の勘定)
             ・繰越商品勘定(資産の勘定)
       の三つの勘定に分割して記入。
1.仕入および仕入戻し・仕入割引の処理
  商品を仕入れたとき、仕入勘定の借方に原価を記入。
  返品したときは取引を取り消す為、値引を受けたときは原価の修正の為、仕入勘定の貸方に記入。
 (仕訳例)
  ?仕入の時
    商品1,000円を仕入れ、代金は掛けとした。
     (仕 入)1,000 (買掛金)1,000
  ?仕入戻しの時
    掛けで仕入れた商品のうち、100円を品違いのため返品した。
     (買掛金) 100  (仕 入) 100
  ?仕入値引の時
    掛けで仕入れた商品が破損していたため、50円の値引を受けた。
     (買掛金)  50  (仕 入)  50
  (注)三分法における仕入勘定の残高は、総仕入高から仕入戻し高と仕入値引高を控除した純仕入高を示す。
2.販売および販売戻り・販売値引の処理
  商品の販売したとき、売上勘定の貸方に売価で記入。
  返品されたときは取引を取り消す為、値引したときは売価を修正する為に売上勘定の借方に記入。
 (仕訳例)
  ?販売の時
    商品1,000円を販売し、代金は掛けとした。
     (売掛金)1,000  (売上)1,000
  ?売上戻りの時
    掛けで販売した商品のうち100円が品違いのため返品した。
     (売上)100    (売掛金)100
  ?売上値引の時
    掛けで販売した商品が破損していたので50円の値引を行った。
     (売上)50     (売掛金)50
  (注)三分法における売上勘定の残高は純売上高から売上戻り高と売上値引高を控除した純売上高を示す。
3.諸掛りの処理
  諸掛り→商品を移動にかかる費用。
   ・商品を仕入れる際に発生する取引運賃などの仕入諸掛り
   ・商品を販売する際に発生する発送運賃などの売上諸掛り
 (1)仕入諸掛り
   商品原価の一部と考え、仕入勘定に含めて処理。
 (仕訳例)
    商品1,000円を仕入れ、代金は掛けとした。引取費用50円は現金で支払った
     (仕 入)1,050   (買掛金)1,000
                (現 金)  50
 (2)売上諸掛り
   商品販売のために要した販売費として、発送費勘定(費用の勘定)で処理。
 (仕訳例)
    商品1,000円を販売し、代金は掛けとした。発送費用50円を現金で支払った
     (売掛金)1,000   (売上)1,000
     (発送費) 50   (現金) 50
  ※発送費勘定は具体的な諸掛りの勘定(支払運賃など)で処理してもよい。
「割引き」
1.割引きとは
  掛け代金の決済と支払期日前のあらかじめ定められた一定期間内に行った場合、売主が買主に対して利息相当額を免除すること。
2.割引きの処理
 (1)仕入割引
  仕入側では掛け代金の一部を免除してもらった金額について、受取利息的性格の仕入割引勘定(収益の勘定)で処理。
 (仕訳例)
   ?仕入れの時
     商品5,000円を「30日後払い、ただし10日以内に支払うときは2%引き」の条件で仕入れた。
     (仕 入)5,000   (買掛金)5,000
   ?仕入割引の時
     買掛金5,000円の支払いにつき、割引有効期間内であることから2%の割引きを受け、残高を小切手を振りだして支払った。
     (買掛金)5,000   (当座預金)4,900
                (仕入割引) 100
 (2)売上割引
  売上側では掛け代金の一部を免除した金額について支払利息的性格の売上割引勘定(費用の勘定)で処理。
  (仕訳例)
   ?売上の時
     商品5,000円を「30日後払い、ただし10日以内に支払うときは2%引き」の条件で販売した。
     (売掛金)5,000   (売 上)5,000
   ?売上割引の時
     売掛金5,000円の回収につき、割引有効期間内であることから2%の割引を行い、残高を小切手で受け取った。
     (現  金)4,900  (売掛金)5,000
     (売上割引) 100
「売上原価の計算(3級の復習)」
  一般商品売買の会計処理の目的
   ①一会計期間における商品売買益(売上総利益
   ②期末における商品の有高を示すようにするために決算整理が必要。
  三分法による処理を行った場合、決算整理前における仕入勘定残高は当期の仕入高を、売上勘定の残高は当期の売上高を示しており、このままでは目的を達成できない
     ↓
  仕入勘定(または売上原価勘定)で売上原価を計算するとともに、繰越商品勘定の残高が商品の期末残高を示すようにするために、決算整理が必要。
  売上高−売上原価=売上総利益
 売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高−期末商品棚卸高
「商品の期末評価」
1.商品の期末評価の流れ
   ①売上原価の計算(期末商品帳簿棚卸高の算定)
   ②棚卸減耗費の計上
   ③商品評価損の計上
2.売上原価の計算
  売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高−期末商品帳簿残高
  帳簿棚卸数量→商品有高帳における期末在庫数量
  期末商品帳簿残高→期末商品有高
  継続記録法→期末商品有田高の把握方法
3.棚卸・減耗費の計上
  実地棚卸数量→実地棚卸による期末在庫数量
  実地棚卸原価→期末商品有高
  棚卸減耗費→実地棚卸を行うことにより、紛失・盗難などの原因で帳簿棚卸数量が減少していることがある。この棚卸数量の減少のこと。
     ↓
  繰越商品勘定から減らすとともに、棚卸減耗費勘定または棚卸減耗損勘定(費用の勘定)で処理。
  棚卸減耗費=(帳簿棚卸数量−実地棚卸数量)*@原価
4.商品評価損の計上
  低価法→取得原価と時価を比較していずれか低い価額をもって貸借対照表価額とする。商品評価損勘定(費用の勘定)で処理。
  商品評価損=(@原価−@時価)*実地棚卸数量